【アンケートの実施趣旨】

現在コロナウイルスの影響により、すべての人たちが「ふつう」の生活をすることが困難な状況になっています。今回の難しいところは、コロナウイルスの感染拡大を避けるために人が集まるような活動を自粛することが要請されているために、困難を抱えている人に対して、これまでおこなってきた活動をおこなうことが難しくなり、新たな活動をはじめることも難しい状況になっている点です。そのため、これまでもしんどい状況であった人がいっそう大変な状況に追い込まれていったり、今までぎりぎりの状態で生活していた人たちがもちこたえられなくなっていることがわかりつつも、迅速な動きができないジレンマが現場では生じています。

わたしたちJYCフォーラムは、あらゆる若者が排除・孤立させられることなく、この社会で生きる当事者として、自分らしく生きていくことのできる社会の実現を目指して、ネットワークをつくり、活動を重ねてきました。

今回、すべての人たちが影響を受けている中でも、特に社会的に弱い立場にある人たち-非正規雇用・低賃金などで不安定な就労状況にある人たち、障害などにより「居場所」の少ない人、ひとり親家庭、安定的な住居のない人など―がより大きな影響を受け、生存の基盤をおびやかされています。これらの人たちが排除・孤立の度合いを深めることなく生きていくことのできる環境を守り、整備していくことの必要性を痛感し、そのためにできることを探り、必要な対策を求めていきたいと考えています。

そもそも、若者支援・就労支援など若者にかかわる現場は、委託事業や少ない会費収入の中で事業をまわしている現場が多く、社会的に弱い立場にある人たちを支えている支援者もまた、自分の思いをエネルギーに脆弱な基盤や待遇のもとで活動をしているのが実情です。そのような状況の中、コロナウイルスの影響で現場を開所できなくなり委託費が減らされてしまったり、利用者が激減して給付費が減ってしまったり、利用者・家族の生活がひっ迫し会費収入が減少するなどの影響が出始めているようです。さらには、今回の活動自粛の影響が来年度以降の委託費にどう影響を与えるかも懸念されています。

JYCフォーラムでは、社会的に弱い立場にある人たちが排除・孤立することなく生きていくことのできる環境を、支援者にとっても当事者にとっても持続可能なかたちで共につくっていくことのできる環境を維持していきたいと考えます。

そのために、今、若者を支える現場でどのようなことが起きているのか、緊急アンケートを実施することにいたしました。皆様からお寄せいただいた情報をもとに、今どのような施策が必要で、これからにむけてどのような提案がしていけるかを考えていく予定です。どうかご協力をお願いいたします。